今まで使用していたAMD AthlonXP 2000+ のSub-PCが少々遅く、夏場に挙動不審になる事がしばしばなので新規にSub-PCを自作する事になりました。 1日に出勤前や帰宅後の数回は必ず起動させ平均3時間程度は起動させるので出来れば消費電力が少なく、夏場でも五月蝿く無い物が良いと思いこの構成になりました。 |
Pentium-M 760の自作PC |
■今まで使用していた自作Sub-PC(AthlonXP 2000+)のスペック OS:Windows2000 Professional SP4 CPU:AthlonXP 2000+ (133×12.5 = 1667MHz/L1&L2キャッシュ384KB) ←消費電力55W/最大60W程 チップセット:VIA VT8361グラフィック統合チップ マザーボード:JETWAY製 861CS(マイクロATX) Memory:PC133 256MB+128MB = 384MB(内8MBビデオメモリとして利用) Video:オンボードVT8361ビデオチップ(メインメモリから8MBをシェア) HDD_Cドライブ:IBM製 ST320413A(20GB 5,400回転/秒 キャッシュバッファ512KB) HDD_Dドライブ:IBM製 ST320423A(20GB 5,400回転/秒 キャッシュバッファ512KB 少し高速なタイプ) 光学ドライブ:NEC NR-9300A(CD-RWドライブ) USB:1.1タイプが4ポート利用可能 ケース:マイクロATX用スリムケ−ス(200W電源) 組み立て時期:2003年中旬(余り自信がありませんが多分この時期だと思う) 組み立てコスト:新品パーツと中古パーツが混ざってざっと4万円程だと思います。 ・このPCへの感想 このPCには毎日朝晩お世話になりました。 恐らくこの2年間で最も利用したPCであると思う。 しかし、OSのパッチを充てたりSPのアップやセキュリティ-ソフトの常駐化、PC133メモリの速度限界等で起動時間がこのところ遅く4分以上経っても起動しきれていない状態でした(セキュリティソフトの起動が4分5秒ですが、CPUは、未だHDDにアクセスしていて使用できる状態ではありません)。しかしまだまだ大容量バッファを持っているHDDへの載せ替えで起動時間短縮やデータアクセスは改善しそうである(AthlonXP2000+だし・・・)。それでも、現在主流になっているシリアルATAやDDRメモリ(特にDDR2のデュアル動作)には追いつけな程の距離を感じてしまい新たに速いPCが欲しくなってしまうのである。動作すれば良いと言う話ならこのPCの改良で良いが、どうしても速い物が欲しくなるのが自作マニアの性なのかもしれません(笑)。 また、近頃値下がりが続いていたPentium4の600番台がもつ2MBものキャッシュメモリは、このCPUでサポートされているHTテクノロジ-とともに相当の速度アップをもたらすと思われ現在の環境では憧れるCPUの1つでもある(デュアルコアのPentiumDやAthlon64×2も憧れますね)。 ■次期Sub-PCの仕様を考えました 自作PCを作る上で一番わくわくするのは仕様を詰めている時かも知れません。 同じように自作を趣味にしている方なら解ると思いますが、あの機能が良いとかあのパーツを使いたいとか何時の間にか想定を大きく上回るシステムになってしまったりコストオーバーになってしまったりします。 私も今回はPentiumD or Athlon64×2 Pentiium4 600番台・・・と最強の物を当初考えておりましたが、やはり常に使い五月蝿く無く、電力を余り喰わないタイプにしようと決心してノートPCで使われていてキャッシュを2MB搭載しており高速に動作可能で省電力と評判のPentiumMにする事にしました。 因みにHDDは現在最もコストパフォーマンスの良いシリアルATAの250GB(出来れば大容量バッファ16MB搭載の物)とメモリはDDR2 533MHz 512MB×2枚でデュアル動作可能なマザ−を選ぶ事にします。 さて、PentiumMですが、調べて見るとCPU自体がクロック当たりの価格が高くマザ−ボードも余り無いようで他のデスクトップPC用のマザ−の2倍程度の価格のようで同じ金額でPentium4 650(3.4GHz/2MBキャッシュ)と最新のマザ−が余裕で購入可能です。一体どうしたものであろうか? 秋葉原に現金を握り締めて買い物に行ってもPCショップで直前まで悩みました。 結局はPentium4 650と同等の価格のPentiumM 760(2GHz/2MBキャッシュ)を、「何年も使えば電気代が安く済むし、夏場の暑さによるトラブルも少なく五月蝿く無い!!!」とj自分に言い聞かせながら購入しました。 ■PentiumM-760 PCの仕様 OS:WindowsXP Professional SP2 CPU:PentiumM 760 (FSB533MHz/Dothan/L2キャッシュ2MB) ←消費電力27W/SpeedStepで更に省電力 チップセット:Intel i915GMグラフィック統合チップ マザーボード:AOpen製 i915GMm-HFS(マイクロATX) Memory:Hynix製 PC4200 512MB×2 = 1GB(内8MBビデオメモリとして利用) Video:オンボードi915GMビデオチップ(メインメモリから8MBをシェア) HDD_Cドライブ:Maxtor MaXLine III 7L250S0 (SATAU250GB 7,200回転/秒 キャッシュバッファ16MB) 光学ドライブ:LG電子 GSA-4167B(ス−パーマルチドライブ) USB:2.0タイプが6ポート利用可能 ケース:マイクロATX用少しスリムなケ−ス(300W電源) ←最近の電源は容量が大きいです 組み立て時期:2005年9月〜10月前半 組み立てコスト:殆んど新品パーツで12万円程でした。 ←今回は頑張りました。 PCを大事に使います! ・感想 マザーボードはマイクロATXクラスではAOpen製 i915GMm-HFS以外では余り無いようです。 しかし、このマザ−はDDR2をサポートしていてしかもデュアル運用が可能な点や従来のチップの2倍のパフォーマンスと評判のi915GMグラフィック統合チップを搭載している等結構良い物です。 しかし価格が約3万円と高く、Pentium4やAthlor64マザーが2枚買えてしまうのが少し痛いところです。 CPUはPentiumMと言う事で余り巨大なヒートシンクやファンを必要としないようで、マザーボードに付属の小さなもので良いようです(PentiiumVクラスのCPUファンよりも小さい感じ・・・)。 確かに本来はノ−トPCに搭載するCPUですのでこのサイズでも十分過ぎる大きさなのかも知れません。 ケースはスリム型にしようとも思いましたが、HDDの増設や完全にファンレス仕様にする可能性を考え少し大きめの空気の対流に余裕のある物にしました。 電源はケ−スに付属の300Wの物ですが、最近は容量が大きな物が当たり前のようで200Wクラスの従来スリムケースに搭載されていたクラスの物は少なくなっているようです(PentiumMは150W程度でも良さそう)。 |
2005.09.23〜2005.10.12 |
マザ−ボード制御Utilityの不具合(2005.10.02) 今回使用したマザ−ボード(i915GMm-HFS)には、OS上からCPU速度を変更したり、CPU負荷率により800MHz〜2000MHzの範囲でどのようにクロックを変化させるかを制御する為のUtilityソフトが付属しております。 しかし何故かインスト−ルしてソフトを起動させるとブル−バックエラ-が表示され「ハードウェア−に深刻な問題が発生した・・・」と英語でメッセージが出ます。 このエラ−はエラ−の中でもかなりインパクトがあり正直ビックリしました。 その後何度か再インスト−ルしても駄目で、BIOSのバ−ジョンを確認しても最新だったので???な状態だったのですが、Webで調べたところ既にこの問題は報告済みでBIOSを以前の物に戻すと収まるとの事でした。 この方法を試したところ取り合えず報告通りに収まりましたが、今度はPentiumMの売りの1つであるエグゼキュート・ディスエーブル・ビット機能(大まかに言うとウィルスに対する耐性をUPさせる機能)が利用できなくなってしまいます。 色々と調べて見るとこのUtilityソフトを使用しなくてもフリ−ソフトからSpeedStep機能を制御可能との事で再度最新のBIOSに書き換えてメ−カ−からBIOSかUtilityソフトが更新されるのを待つ事にしました。 |
少し冷却を工夫しました(2005.10.02) 今回使用したマザ−ボード(i915GMm-HFS)は少々基板上の配置が普通で無い為にケ−スファン付近にCPUが配置されておりません。 画面中央に見えるヒ−トシンクがチップセットなのですが、その左側の光学ドライブの下にCPUが配置されており、配線を結束バンドで上手く結んでも空気の循環が余り良くありません。 因みにBIOS上からはCPU温度が起動直後で70℃と表示されており少々不安です。 そこで、以前購入して余っていた内部の空気を外に排気するダクトを取り付けてみる事にしました(下にある緑色の奴です)。 気休め程度かも知れませんが少しは冷える事でしょう。 |
ベンチソフトでパフォ−マンスを計測(2005.09.24) 自作ユ−ザ−の多くの方が行うであろうベンチソフトを走らせて見ました。 旧Sub-PCと比べてどの程度速くなっているかの検証をしてみます。 PenitiumM 760はSpeedStep機能をOFFにして2GHzで動作するように設定し、共に16bitXGA表示でセキュリティソフト&常駐ソフトをOFFの状態にします。 ベンチソフトはHDBENCH 3.40beta6を使用しました。 ■旧PC(Athlon XP 2000+) ALL 23481 CPU(AthlonXP 2000+ / 1667MHz) Integer Float 73965 86894 メモリ(PC133 / 376MB) MemoryR MemoryW MemoryRW 18318 17607 28449 ビデオ(オンボードVT8361チップ) DirectDraw Rectangle Text Ellipse BitBlt 19 25968 25518 7714 102 HDD(IBM製 ST320413A / 20GB / IDE) Read Write RRead RWrite Drive 25943 21796 8044 6450 C:\100MB ■新PC(PentiumM 760) ALL 46414 CPU(PentiumM 760/ 2000MHz) Integer Float 121603 95370 メモリ(DDR533 / 1016MB) MemoryR MemoryW MemoryRW 75950 46884 91712 ビデオ(オンボードi915GMチップ) DirectDraw Rectangle Text Ellipse BitBlt 59 34720 21932 6360 243 HDD(Maxtor MaXLine III 7L250S0 / 250GB / SATAU) Read Write RRead RWrite Drive 64851 49254 23998 27879 C:\100MB ■結果について 特にHDDが劇的に速度アップをしてます(16MBのバッファが効いているのでは・・・)。 結果的に従来のPCの2倍程度のパフォ−マンスで、ト−タルでは現在のPentium4 2.26GHzのメインPCをも上回っておりSub-PCには勿体無い位の満足できる結果となりました。 CPUについては実質のクロックアップと2次キャッシュ2MBが効いて妥当な数値です。 (1秒間に浮動小数点演算&整数演算の500Loopを何回できたかの回数で、単位は500Loopの回数/sです。 数値が高い方が速いと言う事になります) メモリについてはDDR533のデュアルなのでもう少し速くても良さそうですが、3〜4倍のスコア−UPなので良しとしましょう。 (あるサイズのデ−タを1秒間で何回Read,&Write&ReadWrite出来たかを測定します。 数値が高い方が速いと言う事になります) ビデオ性能については少々?です。 噂ではもっと良い数値を期待していたのですが・・・。 (1秒間の矩形&Text&円&BitBlt&DirectDrawの描画回数、当然数値が大きい方が高速) HDDの結果数値はコピーの1秒間の転送バイト(KByte/s)ですので、新PCでは読み出しが65MB/sにもなる事が解ります(満足な数値です)。 |
OSセットアップ成功しました(2005.09.24) WindowsXP Professinalのインストールですが、何故か途中で「HDDがありません」との警告が出て止まってしまいます。Webで調べてみると、WindowsXPではシリアルATAのコンとロールチップのドライバーを持っておらずドライバーを組み込む序盤で一度インストーラーを手動でストップさせ、FDD等でシリアルATAのドライバーを組み込まなければならないとの事、早速この作業を行ったところあっさりとHDDを認識して先へ進めました。 それからは順調で、マザーボードに同封されていたドライバーCDを一通りインストールしてすんなりとOSのセットアップは完了しました。 後はOSのパッチ充てと、今まで使っていたアプリケーションソフトのインストールです。 結構この作業が面倒なんですよね。 Acrobatとか、画像ビュア-とか、オフィス系ソフトとか、セキュリティソフト等々・・・ 取り合えず一通りインスト−ルとバ−ジョンUPを済ませてHDDの掃除&デフラグを行い、メモリの使用容量を見てみると何と380MBと表示されているではないですか! しかも起動直後の状態でです・・・。 恐るべしXP Professinal! 1GBメモリを搭載して正解だったかも知れません。 起動スピードは以前よりもかなり早く、測定したところ55秒で立ち上がりとても快適です。 |
BIOSの起動OKです(2005.09.23) 自作PCの一つの山場でもあるBIOSの起動チェックです。 今回は設定が反映されて、メモリ/CPUが規定の動作で正しく動作しているようです。 ”Dual Channel Mode Enabled”との表記からメモリもデュアルチャンネルで動作してます。 CPUもPentium M Processor 133MHz×15 = 2.00GHzと認識されてますね! 取り合えず一段落です。 後はBIOSの設定とHDD、FDD、光学ドライブを取り付けてのOSセットアップです。 (ドライバーも新品なので付属されている物できっと大丈夫でしょう) |
メモリ(2005.09.23) つい2〜3年前まではメモリの価格が高くXPでも256MB程度で十分な感じでしたが、このところのメモリ価格の下落で安価に大容量高速メモリが購入出来るようになりました。 因みに購入した物はHynix社製の6層基盤で PC4200 512MB×2本です。 幾らXPでもこれだけの容量を全て喰われると言う事は無いと思いますが、安かったのでこの容量にしました(Sub-PCならば256MB×2本でも十分かな?)。 相性の問題もありますが、格安なノーブランドでは無くHynix製なので大丈夫でしょう。 |
付属のCPUファン(2005.09.23) 見ての通りとても小さいです。 恐らくPentiumVのディスクトップPCの物よりも小さいと思います。 気分的に大きなファンを付けて冷やしたい心境ですが、静音PCの為にこのクーラーをそのまま使う事にします。 元々ノートPC用のCPUですのでこの位の大きさがあれば既に十分過ぎるサイズなのかも知れませんね。 |
主要パーツを組んで見ました(2005.09.23) 早速CPU、メモリをマザ−に取り付け電源を接続してみました。 フロントの電源SWとHDDのLEDコネクタ等を接続してからマニュアルを読み(なんと親切な日本語です)FSBを400→533に切り替えて準備OK 因みにCPUは付属のシリコン(ガムみたいな奴)では無く、銀入りのグリスを付けて冷却効果を期待しました(そこまでする事は無いのかも知れませんが・・・)。 |
パーツを購入(2005.09.23) 取り合えず秋葉原にて、上記画像のパーツを購入しました。 今回は新品パーツ中心の構成でどちらかと言うと、マニア向けのコストパフォーマンスが余り良くない構成となりました(その代わり電気代の節約効果が後で効きます)。 Pentium4 650の方が良かったかな〜(今更女々しい私である)。 |